場当たり的な環境対策を横目に、
経済競争はますます加熱。
国家は技術の進化に追いつけない。
小さな政府が歓迎され、教育、交通、治安、防災などは
一つ一つ市場原理の手の中へ。
国の存在感は次第に薄れ、究極自由な経済活動が普及。
人々の価値観は「個の自由」へと大きく傾く。
そこに拍車をかけたのが、
個人と個人を繋ぐテクノロジー。
人々の意識上の居場所は、国家からサイバー空間へ。
そうして国をスルーし、
個と個がフレキシブルに結ばれあい
イノベーションを引き起こす「超個人の時代」を迎える。
2050年、そこでは国家による「富の再分配」は過去のもの。
企業による常時雇用もほとんど昔話のよう。
新たな常識は、「終身自己責任」。
個人の意識や行動で全てが決まる社会。
一人ひとりが自律的に職能AIのサポートを受け、
サイバー空間上で結ばれあいながら仕事をする。
そうして国をまたいでイノベーションが創発される。
翻訳 AI で言葉の壁はなく、身体はアバター。
そして金銭はもっぱら仮想通貨。
誰もが、サイバー育ちの「サイバーネイティブ」。
そこにはビジネス関係者のみならず、
幼なじみや先生、時には恋人や家族までも。
さらに、失われつつある豊かな森や海をもそこに再現。
現実世界のコミュニティは解体状態。
代わりに個人の数だけサイバー上に
私的な理想世界「パーソナルユートピア」が存在する。
一方で、テクノロジーの進化は目まぐるしいほど。
個人が習熟や成長を諦めた時、
他者との繋がりは途絶え、
「終身自己責任」が重たくのしかかる。
シナリオRED「パーソナルユートピア」
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